モダンタイムス 編集後記
去る7月19日。「我楽多酒場モダンタイムス」は無事366日の営業を終えることができました。
「無事」というのは食中毒のような事故も起こさず、そして何よりあの急階段から転げ落ちる者が(私も含め)一人もおらず…という意味です。
最後の営業となった週、入れ替わり立ち替わり御贔屓にしてくださったお客様が名残の来店。ひとりひとりと最後の親交を深めることができ、嬉しい限りでした。
最終日。友人が「最期を見届けるため」昨年10月以来の来店(彼が友人の1人も連れてもっと頻繁に来てくれていれば…薄情者め!笑)。閑古鳥の鳴く状況しか知らなかった彼は現モダンタイムスの姿に驚きつつも「楽しかった」を連発。また久々に顔を出した妻は「(あなたの)やりたかったお店が形になってるじゃない。」と泣かせる一言。
私は閉店の日が近づいてくるにつれ、自分の気持ちがどうなっていくのか全く想像がつきませんでした。せいぜいあるものは感慨よりむしろ安堵感。このまま何事もなく無事終われたらなぁ、という思いしか出てこなかったのです。
ところが改めてカウンターの中から(私も含めた)みんなが一つの話題で喧々諤々(けんけんがくがく)としている様子を見て、初めて寂しさを感じました。見知らぬ者同士が同じ話題で、或いはそれぞれ別々の話題で話に花を咲かせているのを感慨深く感じ、そして「どうだ。これがモダンタイムスだ!」と初めて誇らしく思っていました。
『「モダンタイム」は皆さんとつくってきた時間。それが積み重なった「モダンタイムス」は皆さんとつくってきた空間』でした。
さよならは別れの言葉ではなく、再び会うまでの遠い約束です(どっかで聞いたことのあるフレーズ?気のせいですよ
)。うまく感謝の気持ちを伝えることができずただ歯がゆいばかりですが、これまで本当にありがとうございました。

